2007年4月1日日曜日

黒いヤカン

どうも そそぐ形のものにそそられる性分のようで、
ジョウロ、ポット、ピッチャー等に滅法弱い。ついフラフラといくつも手元に集めてしまう。
でも、ヤカンだけは別。これだけは、よそ見せずひとすじさんだった。(写真右側)

三十数年前、結婚祝いに妹が贈ってくれたものだ。
若い頃の堀立て小屋生活の中で、この銅のヤカンは、そこだけ場ちがいに光り輝いていた。
何回かの引越しにも、これだけは手にぶらさげてきた。
あれから幾星霜、台所の片すみで、私たちのさまざまなシュラバを黙ってみつづけてきたのだ。
ヤカンがもの言わぬ存在で、ほんとによかった。

銅磨きでせっせと磨いていた頃もあったが、今はもう、あるがまま。
古傷だらけの「人生ヤカン」である。そろそろ引退の潮時らしい。
そこでやってきたのが写真左側のヤカン。黒いホーロー製。
JR山崎駅前のレリッシュというお店でみつけた。
大山崎山荘、サントリー蒸溜所、レリッシュ。この三つは私の山崎ゴールデントライアングル。

これからの日々を、この黒いヤカンと過ごしていくつもり。
武骨でたのもしい、シュラバのよき相棒になってくれそうな予感がする。

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