2007年4月17日火曜日

女の花道

桜も、いよいよ花吹雪となって散りぎわクライマックス。
地面に舞い散った花びらは、小さな女の子がぬぎ落としていったタビのようにも見える。

山間部の当地では、今が満開。
いつも車で走る山道は、四季折々、さまざまな花木で彩られる。
今は山桜や大島桜、つつじ、黒文字、にわとこ,こぶしなどがみごとである。
これからは新緑の萌黄色のアーケードとなり、藤の花が山々を薄紫の滝のように流れる。
近くにバイパスができたので、今はこの山道を利用する車もほとんどなく廃道状態。
時々、鹿やたぬきに出くわし。きじが道を横切っていく。
私はひとりひそかにこの獣道化した山道を「女の花道」とよんで
季節の移りかわりを楽しませてもらっている。

写真は山道途中の桜の大木。
左下にちんまり止まる車は、我が愛車ロバのパーくん(パジェロミニなもんで)
この愛すべき老体のロバは、急カーブ、急傾斜だらけの山道悪路を
ぐちもこぼさず忍耐強く、ひたすらトコトコ走りつづけてくれている。
冬の雪道、氷のスベリ台となった凍結峠も、ロバの意地、底力を発揮してくれた。
気分はもうアンデス山脈を行くロバ気分でいるらしい。

しかし、最近、このロバを困らせることがある。
乗り手がうわついているのである。
急カーブの向方にある山桜なんぞにみとれて何度か谷底に転落しかかっている。
本当にこわいのは冬の凍結時より、花の咲き乱れる今の季節かもしれない。
けなげなロバに申し訳ない。




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