小春日和に誘われて、東寺の弘法市へ。
境内は彼岸の入りも重なって、すごい人出。
人波に溺れそうになりながら、植木屋や古道具屋をみて歩く。
この日の一番の収穫物はコレ。
ほこりだらけの木箱の中、すすけたコケシやさびたハサミといっしょに
ゴロンとひとつ、どうにでもなれという風情で泥にまみれてころがっていた。
しゃがみこんで、まじまじ見る。手にとると、ずっしり重い。
全身、緑青でまんだらこ。そしてなんともいえない存在感。
好きだなあ、こいつ。
かなり、きこしめしている、昔極道かじってました風の古道具屋の
おやっさん曰く、
「これは火のしとちゃうか、昔のアイロン。
柄はとれてるけどな、どやっ、300円。」
買う、買う、買う。いただきます。
おやっさんの酔いのさめぬうちにと、そそくさと新聞紙につつんでもらい
ホクホク抱いて帰る。
柄がとれて、まるで片口のようになったそのひょうきんな姿。
年代物の緑青の景色はなにやら窯変を思わせる。
きっと、働き者だったんだろうな、こいつ。
かくして、わたしのお宝となりました。
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